【インフルエンザの正しい知識】症状や潜伏期間まで全解説!

インフルエンザは必ず薬を飲まなければ治らないという病気ではありません。自然と自分の免疫の力で治ることも多い病気です。今回の記事では、インフルエンザに対する正しい知識を解説していきます。

インフルエンザとは?インフルエンザの基礎知識!

インフルエンザの特徴

風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは、熱、咳、鼻水、喉の痛み、くしゃみ等の上気道の症状が中心です。インフルエンザウイルスも風邪を引き起こすウイルスの一つですが38°C以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れるのが特徴です。

インフルエンザの基礎知識を抑えておきましょう!

  • 発熱直後は体内でのインフルエンザウイルスの量が少ないため、検査キットに反応しない場合があります。
  • 発熱後約12時間から24時間程度で鼻粘膜、鼻汁の検査で検出できるまでにウイルス量が増えることが知られています。
  • 発熱後24時間経過していればほとんどの場合には、インフルエンザ感染かどうか確実に判断できます。
  • 近年、ウイルス量が少なくても、ウイルス抗原を検出できる迅速検査も普及し始めています。
  • 抗インフルエンザウイルス薬は、発熱期間を短縮することができる薬ですが、薬を使用することで、特に重症なインフルエンザ脳症が予防できるという医学的な根拠はありません。
  • インフルエンザウイルス感染は薬を使用しなくても治癒する疾患です。

インフルエンザの初期症状とは?流行する時期は?

一般的なウイルスによる風邪と同様に、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。重症な合併症に急性脳症があります。ご高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を併発する等、重症になることがありますので注意が必要です。 一般的な風邪のウイルスよりも感染力が強く、特に冬場11月頃から3月頃にかけて流行します。

インフルエンザの治療方法は?副作用は?

インフルエンザウイルスに対する治療薬にはいくつか種類がありますが、インフルエンザは必ず薬を飲まなければ治らないという病気ではありません。自然と自分の免疫の力で治ることも多い病気です。

インフルエンザ治療薬は発症後48時間以内に使用すれば、インフルエンザウイルスの増殖を抑えられ発熱期間が数日間短縮されるという効果があります。先程も解説しましたが、注意していただきたいのは、抗インフルエンザウイルス薬を使用したからと言って重篤な脳症の合併症を予防できるという結果が今のところないということです。インフルエンザウイルス感染かもしれないと思ったら、緊急を要するような重篤な症状がないときには、多くの場合は、まず24時間経過をみて、解熱しないようであれば、来院していただき、検査をすることで問題はありません。

ただ、近年、ウイルス量が少なくても、診断ができる迅速検査キットを導入している医療機関もありますので、それぞれの医療機関の採用している迅速診断キット、検査機器によって、発熱後の来院推奨時間が変わってくるかもしれません。受診される医療機関に、事前に確認することをお勧めします。多くの場合、発熱後24時間後〜48時間後以内に来院され、治療を開始するという流れが最善の方法でしょう。

インフルエンザ治療薬にはどのような種類があるの?

①タミフル(オセルタミビル)……内服薬(ドライシロップ、カプセル1日2回5日間)
※10歳以上の未成年には原則使用不可

②リレンザ(ザナミビル)…………吸入薬(1日2回5日間)

③ラピアクタ(ペラミビル)………点滴注射薬(1回点滴のみ)

④イナビル(ラニナミビル)………吸入薬(初回吸入のみ、年齢によって1~2吸入)

上記の4種類の薬が現在一般的に使われています。年齢、全身状態などの症状や状況に応じて医師の判断のもと選択しています。
漢方薬を使用するケースもあります。

インフルエンザの予防方法はあるの?

インフルエンザはまずは「かからない」「予防する」ということが一番です。インフルエンザワクチンを社会全体で接種し、予防していくことで、インフルエンザ患者を減らしていくことが必要です。インフルエンザ患者が減ることで、インフルエンザウイルス感染によって重症化する患者も必然的に減っていきます。

また、もしインフルエンザにかかってしまったかなと思ったら、意識状態は悪くないか、水分はとれているか、痙攣はないか、顔色は悪くないかなどの重症化の兆候がないかをしっかりと判断してください。そのような兆候がある場合には、必ず医療機関を受診してください。

熱や風邪などに似た症状で全身状態が良い場合には、まずは24時間しっかりと経過見て、その後医療機関を受診されると、迅速診断でインフルエンザかどうかを判断でき、スムーズに治療へつなげることができます。

また、抗インフルエンザウイルス薬を使用した場合でも、しっかりと水分摂取し、休養を取ることが早期回復につながることを忘れないようにしてください。

インフルエンザ脳症ってどんな病気?

保護者の皆さんが一番心配されるのが、「インフルエンザ脳症」という合併症でしょう。インフルエンザ脳症は、インフルエンザウイルスの感染が契機となって、急速に脳に免疫学的な反応がおこり、意識状態が悪化します。重篤な場合には命を落とすこともあります。しかし、インフルエンザ脳症がどのように発症するのかははっきりとわかっていません。

そして、インフルエンザウイルスに感染したかどうかを早期に診断し、早く抗インフルエンザウイルス薬を飲んだからと言って「インフルエンザ脳症」を予防できるという研究結果は現在のところありません。

しかし、早期に「脳症」かどうかを判断し、脳症に対する治療を行うことに関しては、十分に意味はあります。無治療では約30%であったインフルエンザ脳症の致命率が、厚生労働省インフルエンザ脳症研究班が作成したガイドラインの普及もあり、この数年で8〜9%まで改善しました。しかし、その一方、後遺症を残す子どもは約25%と変化はなく、相変わらず重篤な疾患であることに変わりはありません。

しかし、脳症ではないインフルエンザウイルス感染を早期に診断し、インフルエンザに対する治療を早期に開始しても、「インフルエンザ脳症」の発症を確実に予防できるわけではないということも知っておくとよいと思います。

インフルエンザの診断方法!

インフルエンザの診断には、

①ウイルスを分離して検出する方法
②インフルエンザに対する抗体を血液から検出する方法
③ウイルスのDNAを増やして検出する方法
④インフルエンザ抗原を検出する迅速診断法

などがあります。

一般的に行われているのが、④のインフルエンザ抗原を検出する迅速診断法です。鼻の奥の鼻粘膜の拭い液を使用し、約10分から15分で診断ができます。この迅速検査が陽性になるためには、体内のウイルス量が十分に増えている必要があります。発熱直後はウイルス量が十分に増えていない場合があり、インフルエンザに感染していても、迅速検査で陰性に出ることがあります。発熱して12時間〜24時間すると体内のウイルス量が十分に増え、迅速検査にて陽性と確認できます。確実なのは、発熱して24時間たった時点であると認識してください。発熱してすぐに「インフルエンザが心配だから検査をしてほしい」と来院される方がいますが、意識状態が良好で、水分もしっかりとれている状況であれば、まずは体を冷やしたりしてしっかりと経過をみることが必要です。

先ほども解説しましたが、近年、ウイルス量が少なくても、ウイルス抗原を検出できる迅速キットも出てきましたので、12時間よりも早く診断できるケースもあるのも事実です。発熱してから、どのくらいで診断できるかは、採用している診断迅速キットによって異なりますので、受診される医療機関にお問い合わせいただくとよいと思います。

どちらにしても、発熱直後に来院されても、たとえインフルエンザウイルス感染であっても検査で陰性が出てしまうことがあり、再度翌日に来院し、そこで改めて検査をしなくてはいけないというケースは出てきます。

発熱している時は、できるだけゆっくりと休養をとることが体力の回復には重要ですので、インフルエンザウイルス感染が心配でも、重篤な症状がなければ、まずは、24時間経過を見ていただくことを推奨します。ただし、意識状態が悪い、痙攣している、顔色がわるい、全く水分がとれないなどの全身状態が悪い時には必ず受診して下さい。

まずは予防をすることを心がけよう!症状を把握し慌てず、対応しましょう!

おさらいになりますが、インフルエンザウイルス感染は薬を使用しなくても治癒する疾患です。
意識状態が良好で、水分もしっかりとれている状況であれば、まずは体を冷やしたりしてしっかりと経過をみることが必要です。
発熱直後に来院されても、たとえインフルエンザウイルス感染であっても検査で陰性が出てしまうことがあるため、再度翌日に来院し、そこで改めて検査をしなくてはいけません。発熱している時は、できるだけゆっくりと休養をとることが体力の回復には重要ですので、インフルエンザウイルス感染が心配でもまずは、24時間経過を見ていただくことをお勧めしています。その後に検査すると、より確実にインフルエンザの感染かどうかが検査にて判明します。

ただし、検査をしなくても、家族内の感染や明らかな症状から、検査をせずにインフルエンザウイルスの感染と診断するケースもありますので、かかりつけの医師に、しっかりと診てもらい、説明を受けていただくとよいでしょう。

以上のことを踏まえて、インフルエンザにかからないように日頃から予防を心掛け、手洗い、うがい、マスク着用、そして日頃の適切な健康管理など、できることから始めてみましょう!