ヘルパンギーナ・手足口病ってどんな病気?

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ヘルパンギーナは、熱と口の粘膜にあらわれる小さな水ぶくれを伴う発疹、それに伴う痛みを特徴とする疾患です。
ヘルパンギーナという名は「ヘルペス」=「水疱」、「アンギーナ」=「痛み」という意味があり、これがくっついて喉の強い痛みを引き起こす「ヘルパンギーナ」という疾患の呼び名になりました。
流行するもののほとんどが、エンテロウイルス属のA群コクサッキーウイルスの感染によるものです。夏に流行する特徴があります。患者の年齢は4歳以下がほとんどで、1歳代がもっとも多く、ついで2歳、3歳、4歳、0歳代の順で多い疾患です。

手足口病は同じエンテロウイルス属の感染症で喉や手足、お尻、ひざなどに水疱性発疹ができますが、あまり熱は高くなく軽症のことが多いです。

ヘルパンギーナ・手足口病はどんな症状が出るの?

感染後、2〜4日の潜伏期間があり、その後症状が出現します。
ヘルパンギーナは発熱に続いて喉の粘膜の発赤がみられます。口の中の喉の上側(軟口蓋、口蓋弓)に直径1〜2mm、大きいものでは5mm程度に赤く腫れ、中心部に小さな水ぶくれを伴った発疹が出現します。その水ぶくれは破れて、浅い潰瘍となり、痛みが出現します。発熱については2〜4日間程度続き、解熱後にやや遅れて粘膜疹も消失していきます。

手足口病は手のひら、指の間、足の裏、口の中、膝、お尻などに水ぶくれを伴う発疹がみられます。発熱も約3分の1の人に出現しますが、あまり高熱にならないことが多いです。

ヘルパンギーナ、手足口病および夏風邪といわれるエンテロウイルス感染症では稀ですが、髄膜炎(主な症状:強い頭痛、嘔吐)、脳炎(主な症状:意識障害、ふらつき)、急性心筋炎(主な症状:著しい顔色不良、胸痛、呼吸困難)などの重度の合併症を起こすことがありますので、注意深い経過観察が必要です。

ヘルパンギーナ・手足口病はどこから感染するの?

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くしゃみや唾液を通じて感染する飛沫・接触感染、便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染する糞口感染があります。
特に、幼稚園や保育園では乳幼児間での接触が多く、集団発生することが多いことが特徴です。急性期にもっともウイルスが排泄され感染力が強いですが、エンテロウイルス感染は回復後にも2〜4週間の長期にわたり、便からウイルスが検出されます。

どんな治療法があるの?保育園や幼稚園、学校には行ってもいいの?

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ウイルスによる疾患ですので、特効薬はありません。喉の痛みなどから水分摂取が低下し、脱水を引き起こさない様にこまめに水分を摂取したり、症状を和らげる解熱剤などを使用しながら、こどもの免疫力で治るのを待ちます。

症状から回復した後も、ウイルスは長期にわたって便から排泄されることがあるので、急性期のみの登校登園停止だけでは、厳密な流行阻止効果は期待ができません。この病気の大部分は軽症疾患であり、登校登園については流行阻止の目的というよりも、患者本人の状態によって判断すべきであると考えられています。そのため、解熱し、全身状態が改善したのち、食事が十分に摂取できて、通常の生活が営めそうな場合、登園・登校可能と判断することが多いようです。

万が一かかってしまった場合は、こまめな水分摂取を!

ヘルパンギーナ・手足口病に特別効果のある薬はないため、こまめな水分摂取と、解熱鎮痛剤による治療となります。まれではありますが、重症の合併症を起こすこともあり、強い頭痛や嘔吐、意識障害、顔色不良、胸痛を伴うときは救急受診が必要になります。いずれにしても、慌てずきちんと症状を把握して、適切な対応をしましょう。

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白岡 亮平

キャップスクリニック 総院長
小児科専門医

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