どうして熱が出るの?原因を解説!

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子供はよく熱を出しますが、熱はどうして出るのでしょうか?そして、発熱したときに、体温は必ず下げなければいけないのでしょうか?それを考えるときに、なぜ体温が上がるのかという、体の仕組みを知らなければなりません。

発熱とは?

発熱とは、何かしらの病原体が体内に入り、それをやっつけようとする体の正常な反応であることを理解してください。

ですので、熱が出たからといって、すぐに解熱しなければと考えるのはあまり適切だとは言えません。と言うのも、体は体温を上げることで、体内の病原体をやっつける白血球という細胞を活性化させているのです。つまり発熱とは、体が病気を治そうとする正常な反応なのです。

しかし、あまりにも熱が高く、本人がぐったりして、水分も取れないなどという状況では、体力を消耗してしまいます。そんな時は解熱剤や氷や水枕などでクーリングしてあげると苦痛がとれ、体力の消耗を防ぐことができます。また、熱が長く続く(重篤な症状が他にない場合は、目安としては4日以上)場合には医療機関を受診し、風邪などのウイルス感染以外に原因がないか判断する必要があります。

熱が出た時はどう対処したらいいの?熱が出た時の正しい対処法!

人間の体は、体の外からウイルスやバイ菌などの病原体、異物が侵入してきたときに、白血球という血液の成分が動き出し、その病原体や異物をやっつけようとします。

白血球は体内の「警察官」の役割であり、悪いものを捕まえて、やっつけます。警察官の役割である白血球は体内で平熱よりも高い温度で働きやすくなるため、「熱が上がる」という体の反応は、体を守る防衛反応であり、白血球が病原体、異物と戦っている証拠なのです。さらに、風邪などのウイルスは熱が高い時より低い時のほうが繁殖しやすい性質をもっています。そういう理由から、無理やり体温を下げる必要はないと考えてよいでしょう。

子供が元気で、食事や水分もとれているのであれば、例え39°C以上の発熱であっても、解熱剤を必ずしも使わなくてもよいのです。しかし、高熱が続けば、体力はだんだんと消耗してきますので、慎重に経過を見守って下さい。

「40°Cも熱があって頭がおかしくなるんじゃないか」と心配になる保護者の方は多くいらっしゃると思います。覚えておいてほしいのは、病気の状態は熱の高さだけでは判断できません。40°Cの発熱があっても、痙攣などもなく、意識がはっきりしていて、顔色もよさそうであれば、問題がない場合がほとんどです。

しかし、熱が高く意識状態が悪い、ぐったりして反応が悪い、顔色が悪いといった熱以外の重篤な症状もある場合には医療機関を受診して相談することをお勧めします。

※注意をしていただきたいのは、生後3か月未満のお子さんの場合は、発熱時に重篤な疾患が隠れていて、急激に症状が変化する場合がありますので、躊躇せず医療機関を受診してください。

どんな時に解熱剤を使ったらいいの?正しい解熱剤の使い方

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子供の発熱のほとんどはウイルス感染による風邪(上気道炎や咽頭炎など)です。ウイルスが原因の風邪には特効薬はありません。症状をできるだけ和らげ、本人の免疫の力で治すのが基本です。咳、痰などの症状が強いと、眠れなかったり、食事がうまくとれなかったりするために、風邪の薬(咳止め薬、痰切り薬)を飲み、こどもの体力が落ちないようにサポートする場合もあります。

解熱剤も同じような考え方のもとで使用します。熱が高いと不機嫌になったり、ボーっとして水分や食事がとりにくくなり、更には眠りにつけないこともあります。発熱による本人の苦痛が強い場合には、解熱剤を使い、体温を下げてあげると、苦痛が取れることもあります。苦痛が和らぐと、食事、水分がうまく取れ、本人の体力を消耗させることなく回復へ導いてあげることができます。

解熱剤は病気を治す薬ではありません!

解熱剤は、体の中で発熱を引き起こしている反応の流れを止め、熱を一時的に下げるお薬で、平熱まで下がる場合もあれば、病気の勢いが強い場合には、使用してもなかなか下がらないこともあります。

解熱剤は、症状を一時的に和らげるお薬なので、熱を正常まで下げることを目標にするのではなく、楽にしてあげるために使用してください。熱がほとんど下がらなくてもすこし元気になり、一時的に水分をとれるようになることが多いです。

また、解熱剤が効かないから重症であるということでもありません。通常の風邪でも、解熱剤の効果があまり出ないこともありますので、熱以外の他の症状や経過などを含めて、総合的に判断する必要があります。

解熱剤を使用するときの注意点と状況に合わせた使用法!

子供の解熱剤は、体重に合わせて処方していますので、兄弟間で同じ解熱剤を使い回したりするのは思いがけない副作用が出る可能性がありますので、注意してください。また、1回使用したら、6時間から8時間はあけて使用しましょう。用法、用量を必ず守ってください。

そして解熱剤には、内服薬と坐薬の2種類があります。
種類は違いますが、成分は一緒ですので、効果としては同じと考えてください。しかし、熱が高くてぐったりしているお子さんになかなか、お口から内服薬を飲ませることが難しいことがあります。そのような時は坐薬を使用するのが便利です。診察の際にご希望の薬の形態を医師にお伝えください。

慌てずしっかり症状を把握し、適切な処置をしましょう!

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熱が高いからといってあわてるのは禁物です。しっかりとそのほかの症状を把握し、すぐに医療機関に受診すべき状態なのかを判断しましょう。
痙攣している、意識状態が悪い、顔色が悪いなどといった重篤な症状がある場合には、早急に受診する場合がありますが、発熱だけで、ある程度元気な場合には、少し様子を見ることも必要です。特に夜間帯などは、子どもをゆっくりと休ませて、体力の回復に専念させてあげたほうが良い場合も多くあります。

緊急性を要する重篤な症状がない場合には、子供が休むべき時間はしっかりと睡眠をとらせ、適切な時間に医療機関を受診しましょう。それが、子どもの健康を守る第一歩なのです。

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白岡 亮平

キャップスクリニック 総院長
小児科専門医

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